『大江健三郎全小説』

 今日本屋で見つけた案内。講談社。 2018年7月刊行開始で予約受け付け開始。10ヶ月前である。 作家肖像写真の下に、価格が入るレイアウト。昭和戦前期にはあったのだろうか。とりあえず、乱歩の『貼雑年譜』を見てみるが、価格がこんなに大きくはいったものはない。  全巻解説は、尾崎真理子。 「大江文学の世界各国での読まれ方を示す評論を収録予定」 予約特典は、①著者直筆サイン色紙(中野重治の『十月』)②…

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NANGA展、和歌山で

これおもしろそうです。ここに資料あり。 和歌山県立近代美術館NANGA 俗を去り自ら娯しむ2017(平成29)年9月20日(水)―12月17日(日)

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墓参と古本

◇足が疲れる。墓参の帰り、京橋の山内書店で先日買い忘れた、『竹久夢二 松永版木版画コレクション』を購入。あと刷りの複刻だが、松永安生の作品が集成された図録。団扇女子の《忘れうちわ》がのっている。夢二の絵は版の表現になじむ。《忘れうちわ》の原画制作年わからず。 ◇ああそうだ、あべのフープのスタンダードブックスあべので大本屋市が開かれている事を思い出す。環状線で天王寺まで。ものすごく人が多い。 近…

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回覧雑誌『朱欒(しゅらん)』翻刻刊行など

◇ある方にいただいたのだが、愛媛県松山市出身の映画監督伊丹万作や俳人中村草田男、画家重松鶴之助らが20代に出した回覧雑誌「朱欒(しゅらん)」の翻刻版が刊行された。久万美術館の企画展にあわせての刊行だが、月末から書店でも販売されるという。 大正末期の『白樺』の影響を受けた画文の共鳴世界が展開されている。回覧雑誌は、肉筆の一部だけのものなので、翻刻は貴重である。 創作版画誌『月映(つくはえ)』の前身…

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谷崎潤一郎、妻を語る

 書架の奥から、昭和29年11月14日号の『週刊朝日』が出てきた。表紙画は、伊勢正義の「バレエ」。 何で購入したか、わからなかったが、「妻を語る」という1ページのグラビアで、谷崎潤一郎の松子夫人についての談話が載っている。 談話記事は、新全集25巻(2016年9月、中央公論新社)に収められている。「春信の描いたような女」が懐かしいとある。 別冊太陽が鈴木春信の特集号を出していた。 春信の描く女性…

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ブックオフに散歩

昨日、夕食後に近隣のブックオフに散歩。文庫以外を丁寧に見る。面白いものがあるが、値はたかい。たとえば、堀辰雄全集の初期作品集、3600円。手が出ない。 図録は、おなじもので、価格の差がある。 日本美術院の記念展図録、300円。これはうれしい。個人展の図録が高い傾向がある。 この図録で朦朧体の変遷などよくわかるし、巻末の人物紹介が便利である。 最後に見た文庫では、キーンの日本文学史を2冊。

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斎藤昌三は谷崎潤一郎の装幀をどう見たか

 〔図版 左、斎藤昌三『書淫行状記』。右、川村伸秀『斎藤昌三 書痴の肖像』〕  今日のテーマは読書人にはよく知られていることなのかもしれないが、いちおうメモしておこうと思う。 このたび、斎藤昌三の自装本を買い求めて、その本作りのしっかりした感触にとても感動した。何冊か裸本を持っていたが、今回、美本を手にして認識を新たにした。 写真の『書淫行状記』(昭和10年1月、書物展望社)は、「漆塗研出布目…

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壁に肖像を掲げる

 前にちょっと書いたけれど、壁に肖像画や写真を掲げる様子が描かれている荒畑寒村の小説がわかった。『逃避者』である。引用は、伏字だらけの『光を掲ぐる者』(大正12年4月、東雲堂書店)による。20数名の同志が集まって、大逆事件後の冬の時代の中で、どのように運動をすすめるかについて議論をする小説である。 次のように、部屋の様子が描写されている。 卓の上には何の装飾も無く、背後の床の間にはKーーが獄中絶…

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斎藤昌三と『月に吠える』

 斎藤昌三と創作版画誌『月映(つくはえ)』の関わりについては、過去記事で記した(《『月映』と斎藤昌三》)。  『月に吠える』の刊行事情についての斎藤の認識がうかがわれる文章がある。昭和10年1月刊行の『書淫行状記』(書物展望社)所収の「書痴漫録」である。 初出は、『文藝汎論』昭和9年9月号とある。「書痴漫録」の「詩歌書の発禁」という章に次のような記述がある。 大正六年二月、感情詩社から発行した…

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今日のルート

 大阪古書会館→本おや→文庫櫂→渋谷書林→天三天牛書店→帰宅→医者。  古書会館では美本に魅せられてちょっと散財。本おやさんでは先日の買い逃しを購入。オタさんの巻の本おや通信ももらった。 文庫櫂では、叙情小曲集を2冊とおまけ。渋谷では紅野敏郎を。  古本日記だけでなく、研究ノートも公開するよ。  月末でブログ開始丸7年だ。  ◇堂島ジュンクものぞいたが、三浦つとむの勁草書房版の主著がハー…

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佐々木なにがしの傑作『薬草採り』とは?

 時間と体力がないので要点だけ記す。  長田幹彦『人間叙情』(昭和28年、要書房)に「青春グループ」という回顧の章があって、パンの会周辺の人々を耽美派ではなく「ネオ・ロマンティシズム」と呼んでいる。  幹彦自身については「僕はネオ・ロマンティシズムでも一番散文的な途をたどり、稍ゴルキイ的なものを身につけてはじめて文壇に登場したが、しかしその時には、既にネオ・ロマンティシズムではなくて、俊敏な…

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我も虚弱団なり

 「虚弱団」というのはこの次期体調を崩しやすい人のことで、ネットから引いてきた言葉である。 今年はせいぜい歩いて、運動して体調を整えようとしたが、結局例年通り、不調になった。三回以上もである。 いやあ、まいった。  ところで、昨日の古本日記の続きを書いておこう。 堂島のスタバは満席で、南森町へ出る。かどの円山珈琲店で休憩。  天牛から行くと、たくさん買っても安くて満足してしまうので、矢野書房…

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「本は人生のおやつです!!」初訪問

 ここ数日、ゆかりの者にもらった風邪がひどかったが、少しおさまったので、「本は人生のおやつです!!」(略称は「本おや」らしい)を訪ねることとする。 午前は、いくつか仕事をかたづけて、昼を食べてから出る。JR北新地でおりてむかうことにする。 堂島UFJを通り過ぎて道を渡り、少し行き、右にホテルマイステイをみて、道に入るとすぐ左に堂島永和ビルの入口がある。あがるとすぐ店がわかる。ビル正面の二階窓には…

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今日気がついたことなど

◇今日机の上を片付けていて、はたと気がついたのは、本が空間を占拠しているのではなく、紙類(書類、来簡など)がうずたかく積まれてじゃまになっているということである。 思い切って紙類を整理しないといけない。ただ、本を片付けると、すこしだけ作業がしやすくなった。 ◆先日、入手した『春陽堂書店発行図書総目録1879年〜1988年』を見ているといろいろ目にとまる本がある。「日本の古本屋」で検索しながら見…

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西川春洞の書斎

 『諸名家スケツチ第一集 印象』(明治43年、大成堂)の口絵写真。 明治の書家、西川春洞。「書斎ニ於ケル西川春洞翁」。 本は平積みである。

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