景情小品

 『景情小品』(大正7年4月、日吉堂本店)。編者は、鹿島櫻巷という人物。                 詩歌、小品のアンソロジー。「景情」とは、自然や世情のこと。  編者自身の「悽愴の一夜」は、日比谷暴動をとらえる。「丸の内の報知社の編輯局に来て」とあるので、報知新聞の記者か。日比谷の停留場附近は人の山を成して、電車焼打の予報は誰伝ふるとなく、編輯局に達する、午後九時一道の青…

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漢文力その他

 昨日は、午後8時過ぎに帰宅して、NHK教育の「日本人は何を考えて来たか―非戦と平等を求めて 幸徳秋水と堺利彦」をしっかり見た。  クリスティーヌ・レヴィさん、85点、番組全体は70点。  まず、幸徳秋水の「兵士を送る」という文章のつぎのところ。諸君今や人を殺さんが為めに行く、否ざれば即ち人に殺されんが為めに行く 「否ざれば」という部分を番組中の朗読でも、アナウンサーも「いなざれば」…

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伝統の借用

仕事に向かうまえに、足立元『前衛の遺伝子 アナキズムから戦後美術へ』(2012年1月、ブリュッケ)を購入。B判だとばかり思いこんでいたのだが、A判だった。            仕事場に行くまで少し時間があったので、カフェに入りさっそく読む。本はすぐ読め、だ。序、結と第一章「大逆事件と美術 小川芋銭の漫画から」を読む。様式の混沌という意味でアール・ヌーヴォーという言葉が使われている…

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前衛の遺伝子

 足立元『前衛の遺伝子 アナキズムから戦後美術へ』(2012年1月、ブリュッケ)が出たようだ。  この人の発表を聞いたことがあるが、たいへん面白いものだった。  足立氏のブログ《前衛芸術と社会思想》から著者自身の解説による読みどころをいくつか引用しておく。  ・本書は、基本的にお上品な美術をあまり扱っていない点、そして危険な思想と前衛芸術との関わり合いを論じた点などが…

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イメージを裏返せ!

 《裏返しのラス・メニナス》。出典は、『イメージの図像学』(1992年11月、白地社)。      福田美蘭が横方向からのを描いていたと思う。  描いてくれた人とは、年末に会ったが元気だった。味がある絵で気に入っている。  王夫妻の背後をドアにすべきだったかもしれない。

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猫まみれ

 『猫まみれポストカード 招き猫亭コレクション』(2011年12月、求龍堂)。  これは未開封のまま置いておこう。

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熱海の病める宮

 小栗風葉『金色夜叉終篇』(明治42年4月、新潮社)  扉と、口絵。口絵は梶田半古、目次では《熱海の病める宮》となっている。

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ワンコインブック

 ワンコインブックとは、500円の本。簡単な装幀で、ご覧のように背には著者名がない。           今日行きつけの書店の美術の棚で見つけたのが右の本。 中川越『だまし絵の不思議な心理実験室』(2012年1月、河出書房新社)。もとは、KAWADE夢文庫に入っていたとある。錯視の基本事項をイラスト入りで平易に解説した本だが、電車で読むのにはちょうどいい。  まんなかは、イエ…

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