第25回倫雅美術奨励賞報告

朝日新聞デジタルの記事。 倫雅美術奨励賞 研究部門で3人決まる 2013年12月5日10時48分 若い世代の美術評論、美術史研究などを対象にした第25回倫雅美術奨励賞(公益信託倫雅美術奨励基金主催)が決まった。  美術史研究部門は、『恩地孝四郎研究 版画のモダニズム』(せりか書房)を著した桑原規子・聖徳大准教授と、和歌山県立近代美術館での「生誕120年記念 田中恭吉展」の企画…

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あれとこれ 星姫とかぐや姫

    「明星」1904(明治37)年1月号。表紙は藤島武二である。  目次によると、《星姫》という題である。女性的優美さよりも、意志的な強さが目立っている。  日露戦争という世相の影響があるのだろうか。  この絵を思い出したのは、同じく星の姫である高畑勲の「かぐや姫の物語」の予告編をみたからである。    『熱風』12月号、扉。これも意志があふれた表情だ・。

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世事見聞

 最寄り駅の改築が半ば完成。あとはエスカレーターの工事が来年までかかるという表示が出ている。  駅舎が高架となり、階段がけっこうたいへんである。  ホームに出る下りエスカレーターが一人乗るといっぱいで、少し気になる。電車が発車しそうになると走り下りる人があり、先日も人とぶつかっていた。 ホームに出る時は、階段か、エレベーターを使うのが無難に思える。

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扇と団扇

 右は、田畑庄三郎編『扇と団扇』、大正9年2月、芸艸堂刊。  説明解説の類はいっさいなく、ただ扇と団扇の画像がならんでいる。奥付の編者名の肩には、「西陣織物館長」とある。  団扇の画像には、どこの国のものかわからないものもある。  左は、中村清兄『日本の扇』(昭和17年8月初版、21年5月、大八洲出版株式会社)。これはあたりであった。著者は扇つくりを家職としており、かなり…

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煙突文学全集019

徳田秋声『足跡』。   お庄は尻から二番目の妹と、一つの車に乗せられた。汽車に乗る前に、父親に町で買ってもらった花簪などを大事そうに頭髪にさしていた。  車は湯島の辺をあっちこっちまごついた。坂の上へあがると、煙突や灯の影の多い広い東京市中が、海のような濛靄の中に果てもなく拡がって見えたり、狭いごちゃごちゃした街が、幾個も幾個も続いたりした。そのうちに日がすっかり暮れた。

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