梨木香歩と吉本隆明

疲れていたが、書店まで足を運ぶ。『本の旅人』2月号を入手したいと思ったのだ。 うれしいことに、長らく休載が続いていた梨木香歩『きみにならびて野にたてば』が再開されている。編集後記には、「昨年7月号から休載」とある。 じつは連載中はあれこれいうのはやめにするつもりでいたが、読んでみると一気に核心に入る展開である。 作者の精神的な私小説ではないかと思えてきた。 この作品には、『UR.』…

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『遠野物語』は白い?

菊地暁「人文研探検―新京都学派の履歴書(プロフィール)―」 「第13回『遠野物語』と人文研―内藤湖南旧蔵・初版本『遠野物語』を機縁として― 」の図版によると『遠野物語』は白い。 筑摩書房版『柳田國男全集 第二巻』「解題」(石井正己)によれば「赤茶色の本」とある。 《追記》いやあ、早とちり。図版は、「扉」の写真。調査された複数の初版の表紙が何色だったか知りたい。 過去記事 …

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画文の人

現実というものが、思ったより変幻自在で強靭で、一周ずらせただけでは、パロディにならない、そんな時代がかつてやってきた。 赤瀬川原平はその難しさを知っていた人。 彼がやったのは、枠組みそのものを揺さぶってみせるというやり方。 たとえば、トマソン。 アスファルトの道にポーリングで穴が空いたあとに、雑草がはえる。 それを壷前栽や壺庭に見立ててみる。拡大した写真を撮ると、壺庭以外…

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不思議な葉っぱ

写真は、温度によって色が変わる「リーフL」というものだ。 いつも行くHM堂という文具店で見つけた。 上が、外に出しておいたもの。下が室内にあったものである。

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TSUKIHOE

きょうは、TSUKUHAÈ《月映》ではなく、TSUKIHOE(『月に吠える』)のこと。 清家雪子の『月に吠えらんねえ 二』は、昨秋の発売だが、カバーを取ってみるのを忘れていた。 そこでとってみると、なんと、北原白秋自装の『思ひ出』の本歌取り。 本をしまおうとして、裏を見てみると。 芸が細かいねえ。芥陽子のデザイン。 言うまで…

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和歌山県立近代美術館、月映展始まる

昨日より、和歌山県美で、月映展がはじまりました。 以下、特派員の報告です。 さて、特派員報告です。和歌山は寒いです。阪神圏からお出かけの方は、天気予報をよく見てください。南やからコートなしで来て失敗したと言っている方がいました。 ねぎ先生からは、月の表現がどうなっているか見てこい、という宿題が出ていたのですが、たくさんあってたいへんです。藤森は太陽も好きです。あ…

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月映(つくはえ)の語源

*月映展関連記事 目から鱗。何がというと、和歌山県立近代美術館ニュース81号に掲載された熊田司氏の「「月映」とは何か?―100年目に解きほぐす試み」という文章である。 『広辞苑』に「月映(つきばえ)」という語が採録されており、『源氏物語』の「竹河」の巻に用例があるという。また、『日本国語大辞典』(1972年)では、「月栄」の用字もかかげ、『夜の寝覚』の用例もあげている、という。そ…

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新版谷崎全集

中央公論新社より新版の谷崎全集が刊行される。5月から。 刊行中に、著作権はきれることになるのだろうか。

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