我が青春の詩人たち

この本は先日天三の天牛書店で買ったもの。ワンコインでお釣りがきた。 自伝的回想はおもしろい。 小説『震える舌』は、文芸誌初出で読んで、鮮明に覚えている。回想では家族の破傷風罹患体験がもとになっていることがわかる。 その頃私は、辻邦生のヨーロッパを舞台にした、トラウマを抱えた女子学生と留学生の関わりなどという世界が小説の本道と考えていた。 だから、衝撃を受けても、『震える舌』…

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ボタンホック留めの帙

大正初期の帙入り本を買った。 ポートフォリオ型のもので、図版と別冊解説がついている。 この解説を読みたかった。 ところで、この帙は、金属製のホック留めである。 しばし、考えた。無理に開けようとして、ポロッととれれば、取り返しがつかない。 考えた結果、廉価クォーツの合成皮革のバンドを差し入れ、角度をつけていくと、パチッと開いたのである。よかった。

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取材を受ける

取材を受けた。久しぶりのことだ。 聞かれて答えていると、自分の底に隠れていた着想がふと出てくることがある。 森鷗外の復刻版東京方眼図の地図を使って、マーキングしたものを準備したら、喜ばれた。 カードスタンドは、最初は、ペットボトルの蓋に紙粘土をつめて、爪楊枝を立てて作るつもりだったが、時間がなく、amazonに頼った。スタンドは、私的ポップでも作るときに使ってみよう。 グーグルマップのマ…

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消えてゆく店

閉店まで15分ほどあるので、駅前のスーパーの二階にある書店に行こうと、エレベーターをのぼっていくと、幕が張られて、店がなくなっている。2,3年前に、店の面積が半分になった。圧倒的に本を買わない人が増えているのだろうか。白い幕には、ステーショナリー開店とある。 振りかえると、そこも店がなくなっている。中年夫婦がやっていた猫グッズの店もなくなっていた。 なんとなく気持ちが沈んだまま、帰宅した。 …

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ビアズリーと日本

滋賀県立近代美術館の「ビアズリーと日本」展。瀬田駅からバスで10分ほど。 図録は、2300円。 河村氏の講演も聞く。 目当ては日本への影響の展示。 名越国三郎の『初夏の夢』は、初めて見た。版元は洛陽堂ではないか。このところ、木版から金属版への移行について気になっている。名越の『初夏の夢』の線は、水島、蕗谷虹児につながっている。これらが精密化の方向だとすると、小村雪岱の線は装飾的…

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構造主義と記号論

 ぼんやり、書架をを眺めていて、ふと目についた、テレンス・ホークス著、池上嘉彦訳『構造主義と記号論』(1979年、紀伊國屋書店)を手にとった。  数回は読んでいる。たまたま、例の、ヤコブソンの近接性と類似性の議論の説明のところを読んでみたが、当時としてはかなりよくできた要約になっているのではないかと感じた。私はこの本や、シクロフスキー『散文の理論』の影響を受けて、語りの分析に熱中していくことに…

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売れちゃった

F書房の速報目録に、川端龍子『漫画東京日記』があったので、通勤途上で電話注文するも、売れていた。残念と言って少し走った。 『異端者の悲しみ』は残っていた。 研究が進むぞ。

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