地獄を読む

 高橋睦郎『地獄を読む』(昭和52年、駸々堂出版)。  装幀は、横尾忠則。箱入りクロス装で、しっかりしている。  1970年代は、こうした、今から見ると過剰とも見える工夫を凝らした装幀の本が多かった。定価は、2800円。当時なら、買えずに指をくわえて見ていただろう。  地獄の本をたくさん読むが、アカデミズム内部の本は、どうしても肩が張ってくる。  優れた批評家の本の方が、そのテー…

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トンカ書店にのせられて

 サンチカ覗いてみる。  天三の矢野書店や天牛書店をうろついている身からは、神戸はちょっと強気の値段だな、といつも思う。天三がむちゃくちゃ安いというわけではなく、メリハリがあるのだが、やっぱりちょっと考えてしまう。  古書市というのは、お祭りなんで、ふだんより安く、というわけにはいかないのだろうが…。  トンカ書店の棚、由良君美『読書狂言綺語抄』、元値であったが、買ってしまう…

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『月に吠えらんねえ 5』

 油断していたら、5巻がとっくに発売されていた。  清家雪子『月に吠えらんねえ5』(2016年5月)、カバーデザイン、芥陽子。  今度の中表紙は、すぐわからなかった。ああ、『新体詩抄』ではないか。  読むのに、1時間以上かかった。  「白」と「朔」のクィアな関係が縦糸であることはわかる。そこはなかなか踏み込んでいる。特に前半。(ページを示そうとしたら、ページナンバー…

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ジェイ・ルービン先生の講演会

 ジェイ・ルービン先生の講演会・トークセッションが秋に、京都学園大学の記念行事として開催されるようだ。少し早いが、HPには情報が出ている。11月19日。申し込みが必要なようだ。  シンポジウム 「村上春樹を英訳する」の情報はここ。  なお、ルービン先生は、日本語でエッセイ集を出版される予定、と聞いている。楽しみである。

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グロテスクその他

◇『不折俳画』の序文で、漱石が、俳画は「グロテスク」にあたると書いていて、どうしてだろうと思い、カイザーや、シャステルの本を調べると、漱石が、西洋の美学史の勉強をしていることがわかった。 ◇松岡譲の漱石論はどれも均衡がとれていて、いろいろ参考になる。 ◇最近、ずっと漱石関連のものをずっと読んできて、自分が20代後半に読んでいちばん感銘を受けたのが、「思ひ出す事など」であることを思い出…

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イメージ関連本、3冊

 下、この著者には、岩田書院刊の熊野勧心曼荼羅についての大著があるが、まず啓蒙的なこの一冊から。地獄の啓蒙書はたくさんあるが、人生の橋について触れているのは少ない。  論文の骨格は固まっていてできているが、周辺を詰めておくために勉強が必要。耳学問で知った本。  中、古典の〈画文共鳴〉についても勉強しておかなくては。こういう本が出るということは、需要が出てきたということか。 …

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特別展 動き出す!絵画

 和歌山県立近代美術館メールマガジン 105号から、引用する。 特別展 動き出す!絵画   ~日本近代洋画・西洋近代絵画の名品を展示 今秋、セザンヌ、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、ピカソらを中心とした西洋近代美術の重要作家に加え、 藤島武二、岸田劉生、萬鉄五郎ら日本近代美術を変革した主要な作家たちの作品が、和歌山に集まります。 ゴッホらを支援したペール・タンギーにな…

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最近の耳学問

 ◇角田龍平のオールナイトニッポンポッドキャスト198で、おもしろいことを言っていた。  桂文枝の独演会は1000人を超える観客が来たが、あとでツイートを調べたらほとんどない。しかし、自分のイベントは100人ちょっとだが、ツイートはたくさんあった。だから、ツイートが多いから一般的な事象とは言えないのではないか、というのである。  わたしは、世代間の差を感じた。桂文枝の会に行く層と、角田龍平の…

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雑がみ

前に一度書いたが、「雑がみ」が気になる。図書館用語?

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