版画を購入した。
『版画芸術』第150号を見ていると、水口かよこ氏の特集記事があって、《空の隙間 ♯10》という作品に心ひかれた。
紹介記事「゛一瞬の光゛を摺る」(友澤宏子氏執筆)によると、次のようにモティーフが説明されている。
〈空の隙間〉シリーズは、作家が「季節や時間とともに変化する空の色や雲の形を眺めていると、とぎれることなく流れる時間、自然の営みに自分が少し触れられたような気持ちになる」と語るように、日常的な生活の中から生まれた。画面に空と対比して、普段からよく目にする電線や道路などの描写を加える理由は、「空を見上げたときに視界に入ってくるそれら電線や道路など人工的なものが、空の表情の変化の一瞬を額縁のように切り取っているように感じたから」だと言う。
かつて、プレシジョニストが好きで、チャールズ・シーラーの《アメリカン・ランドスケープ》や、ラルストン・クローフォードの高速道路の絵を画集で飽きずに眺めていたことがあるが、それに通じるところと、ずれるところがある。、《空の隙間 ♯10》には、形の凝縮だけでなく、形の流露がある。
視覚の追体験だけではなく、こんなふうに空を眺めたことがあるという身体感覚がよびおこされるような感じがした。
水口氏のブログには、木版の製作工程も紹介されていて参考になる。
http://kayokomizukuchi.blog100.fc2.com/
実作品が届くのが楽しみだ。
