ドキュバースとは、テッド・ネルソンによる造語で、すべての文書(ドキュメント)の宇宙(ユニバース)という意味だ。
つまり、世界の全文書がデジタル化されて、たがいにリンクした状態のことを指している。
すべての人が、水道をひねれば水が出るように、すべてのあらゆる情報を引き出すことができる。ネルソンは、ザナドゥ計画と呼んでいたような記憶がある。もちろん、彼の理想を示している。個々の情報を引き出すだけではなく、リンクした関連性をも引き出すことができるのだ。リンクした情報は、思考を支援する装置となる。
しかし、どちらかというと私は悲観的だ。P・K・ディックが未来都市のかたわらに、つねにくずれる砂のような世界をイメージしたように、エレクトロニクスで構築された世界はあっけなく崩壊してしまう。
闇市で雑書をさがしもとめる。そんな未来の方がわたしにとってはリアルである。
