物語風の夢を見ることがある。眠りの浅いときに多い。
打ち上げられて尾びれをびちびち打っているサカナみたいだ、と時々思う。
最近のものから一つ紹介しよう。名付けて《不思議なアパート》。
不思議なアパート
4階建ての不思議な作りのアパートに越すことになった。大家との交渉も終わって小さな鍵をにぎりしめて、周辺の環境を確認しようとしている。巨大船舶型の丘の上にアパートが建っている。コンクリートかと思うと部屋は木造の感じでもある。エレベーターが付いている。
丘の両脇には大通りが通っていて、バスの停留所がある。近くのモールとすこし離れた大きなモールに行こうとしている。
アパートの通路はせまく迷路のようだ。ちょっとした凹みの裏をみると、そこにドアが並んでいる。
いつのまにか、手にゴミ袋を持っている。ちょうど、ゴミ収集車が来ているので、出していいかなと聞くと、だめだという。収集日は何曜日ですかと聞くと、その都度告知するという。割り切れない思いで進むと、通路の途中がふくらんでいて、レストランみたいになっている。ちょうど大家(ラピュタの空賊のおばあさんに似ている)がいて、なんでも聞いてくださいなという。ゴミを出すのはどうするのか聞くと、通知があるという。そばにいて食事をしている青年が、ぼくはプラモデルを作っていてゴミがたくさん出るのでたいへんです、という。
要領を得ないので、進んでいくと、鉄製の網の上にツインテールの女の子が倒れている。頬が赤いので死んではいないと思う。困ったなと思っているうちに、鉄製の網の板の隙間から、鍵をおとしてしまう。なんとか隙間から見ると、鍵が複数落ちている。女の子の鍵もまじっているようだ。
手を差し入れて鍵を拾う。すると、女の子がぱっちり目を開いて、アラ、ごめんなさい、時々こうなるのといって、たちあがる。まずい(彼女の鍵をもっていて、どれが自分の鍵かわからなくなっている)と思ったが、彼女は去ってゆく。
やれやれ、どうしようか、彼女は自分の部屋に入れないかもしれない、と思い、とりあえず自分の部屋にもどることにする。
どうしたことか、なかなか部屋にもどれない。男がやってきて、あとをつけてくる。直観的に女の子の兄だと思う。背中から話しかけてきて、「精神科医をしています」という。自分の部屋とは逆さまの方向の丘のお尻の部分に出てしまう。木が茂っている。部屋に行きつけなかったら、男が怪しむかなと、ちらりと思う。
思い直して部屋に向かう。小さな凹みを記憶をたどっていくつか曲がりながら、ようやく自分の部屋らしいドアの前にたどりつく。
ポケットをさぐりながら、どの鍵にしようかと焦る。ドアはしめったベニヤ板みたいに波打っている。一つの鍵を決めて、鍵穴にさしこむとドアの錠がはずれた。
ドアを開けると、見知らぬ女がいてギャッと叫ぶ。
佐々木マキのマンガみたいですね。
目的地に行けないというのは定番なので、そのバリエーションだと思うが、見た本人も内容に責任が持てません。
