ある人の明治44年2月の日記を読んでいると、活動写真の広告チラシがはさみこまれている。
上野三橋の大競争館。上欄に、2月10日より「写真全部差替」とあり、欄外右に「日本新派悲劇子はカスガイ全九幕十八場」、欄外左に「日本喜劇ハイカラ息子」とある。年中無休、昼夜開館だそうだ。枠内の番組表は次のとおり。
番組 主任弁士 西郷北洲
史劇 ルイ十一世譚
悲劇 その勲
実写 ガルタ湖の絶景
喜劇 風の神
実写 巴里活動画報(其三)
喜劇 新馬鹿大将(成功の巻)
お伽劇 羊の忠義
喜劇 新馬鹿大将(大砲の巻)
お伽劇 蜘蛛の金貨
痕跡本ではなく、日記に残された遺物だ。
