明治大正小品選

 『明治大正小品選』(2006年4月、おうふう)。アマゾンで、新本品切れですが、版元には在庫あり。

【付記】2022/12/19 9:16

おうふうは廃業のため、絶版となりました。

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 この本を作るときから、田中恭吉「天火」は、収録しようと思っていた。
 回覧雑誌『密室』には、小品がいくつか寄稿されている。

  「天火」。空が真っ赤に焼けただれ、恐怖にさいなまれる子どもが、母の胸に抱きとめられる。出典をわすれたが、近世の随筆に空が真っ赤になるという異常現象が書かれたものがあった。
 田中恭吉は、日記にしばしば、夢のことを書きとめている。

 小品は、1910年代にさかんだった、散文の表現形式。

 明治四四(一九一二)年一〇月の雑誌「文章世界」は、「小品の研究」という特集記事を掲載している。記事は、「数年前から、漠然と小品と呼ばれてゐた或る一種の芸術的作品が、何時といふことなしに、文界の一大分野を領有するやうになつて来た」と記している。記事は、小品は形式も自由であり、内容も種々雑多でなかなか一概に定義しにくいとも述べている。ただ、創作的なものからエッセイまでをふくむ、より自由な形式の文学的な短い散文という最大公約数としての性格付けをすることは可能だろう。
 *「小品文学の世界」(『明治大正小品選』(2006年4月、おうふう)

 目次は下記のとおり。

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