全球的

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20130304

 台湾、東海大學で開かれた「20周年記念国際シンポジウム:東アジア現代文学と「周縁」の言語―グローバル化時代の批判的「文学」」。

 「全球化」とは「グローバル化」のこと。

 基調講演で、リービ英雄は、興味深いエピソードを紹介した。安部公房の満州の家を見つけにいくというテレビのドキュメンタリーの企画で、ついに見出した家を見て、兄によく似ている安部公房の弟が、複雑な表情をうかべる。そこに、自分の国ではない場所に、確実に自分の家があるという意味をとりだしたリービ英雄は、自身の台中の模範郷での子ども時代をかさねる。

〔付記〕自国の外に立つことができるという点で、リービ英雄の体験は特権的なものであるといえるが、それは言葉をとおして、自らの体験を対象化できたからこそいえることである。

 わたしは、微妙なことを日本語で表現しようとするとき、「あむ、あん」と言って、言いよどむリービ英雄を、興味深くながめながら、グローバル資本主義はやがて国民国家のボーダーをすりつぶし、自分の国ではないところに、自分の家があることが常態化し、しかし人々は、そのことを対象化する言葉を失っているというような事態が来るかもしれないと思ったのである。

 映像作家の大川景子が同道していて、リービ英雄の台中、模範郷再訪のドキュメントを撮っていた。わたしは、いつも初対面の人には遠慮してしまうので、完成後の公開情報を聞きそびれた。聞いておけばよかったと思う。

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