恩地孝四郎、藤森静雄、田中恭吉の作品が掲載された。
解説を『現代詩大事典』(三省堂)から引用する。
月映〈つくはえ〉
恩地孝四郎、田中恭吉、藤森静雄によって創刊された詩歌と創作版画の雑誌。一九一四(大3)年九月から翌年一一月までに洛陽堂から七輯が刊行された。自刻自摺の創作版画に取り組んだ田中の熱意が恩地や藤森に伝わり、三人は一九一四(大3)年に私家版『月映』を六冊刊行した。公刊『月映』では、三人の木版画とともに、田中恭吉の詩、短歌や、短詠と呼ばれた短詩が掲載された。『月映』の試みについて、田中は「象徴方面での木版画集」(山本俊一宛書簡、一九一四〔大4〕年一〇月六日)と述べている。竹久夢二の影響下に、文学と絵画の共鳴に関心を抱き、『白樺』の自己表現の思想や、北原白秋の感覚表現に導かれて、『月映』の版画家たちは、独自の内面的表現に達した。田中、藤森は生と死の象徴的表現を、恩地は近代日本で初の抽象表現を切り拓いた。部数は二〇〇部であったが、萩原朔太郎は、『月映』を見て、田中に詩集の装幀を依頼したと推定される。(木股知史)
今年は、『月映(つくはえ)』刊行100年にあたる。
企画展が開かれるとうれしい。
また、復刻版も出るといいな。
