近藤ようこの作品集『帰る場所』(2017年2月、KADOKAWA)。
新潮社版の『極楽ミシン』を編みなおしたもの。
新収録の「豆腐」「帰る場所」から読む。
「豆腐」は、老母のトラウマをあつかうが、とげとげしさはない。
「帰る場所」は、少年時に一時過ごした街をたまたま再訪する。
自分は忘れられているが、家族に電話する。彼にも帰る場所ができているのだ。
この作を読んで、この帰る場所そのものが、つまり曲折はあっても流れている時間がもしなくなれば、どうなるのか、ふと、そんなことを考えてしまった。
「極楽ミシン」は再読。老境を迎えようとするヒロインに年齢が近くなっているのでよくわかる。
視点が多様なのが特徴だ。
奥付に、編集総長、編集長、編集担当の名前が入っている。
