三色版

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 『戦争文学』(明治37年9月、育英舎)第壱年九月の巻。
 口絵は、「捷報来る」。画家は内藤三郎。

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 女学生が号外を手にしている。背景にははちまきに国旗を立てた号外売りが走っている。
 時期的に考えると日本海海戦の勝利の知らせが届いたということだろうか。

 ところで、絵の右下に「辻本写真製版所製版印刷三色版」とある。三色版はカラー印刷の手法で、写真網版によって赤・青・黄の三版をすり重ねるものだ。

 網点が目立ち、がっかりすることが多いが、この絵は奥行きが出るように工夫されている。

 女学生の傘と靴に注目。

 戦争報道と文学・絵画について考えるときに日露戦争時にはさまざまの原型が見つかるのではないだろうか。