スタジオジブリの『熱風』11月号が「特集 アメリカ・ヨーロッパ・アジア コロナ禍の日常」を組んでいる。
ジブリに関わっていたり、関わったことがある4人の人が原稿を寄せ、あるいはインタビューに答えている。
ああ、こういう特集があったらいいのに、と思っていたような内容だ。
特集の意図は、次のように説明されている。
世界中で新型コロナウイルスへの感染対策が取られ半年以上が経ちますが、感染者は累計4261万人を超え、死者は115万人を上回るなど、依然として衰えを見せていません。そんな中で私たちの暮らしは大きく変わりました。しかし、新聞やテレビなどで報道されているのは、ジャーナリストの視点によるフィルターがかかったもので、そこで切り取られているニュースはほんの一部であるかもしれない。そんな気持ちから、日常を暮らす人たちのコロナ禍での便りをお届けします。今回レポートしてくれたのは、スタジオジブリの仕事をしている仲間たち、そんな方たちの普通の毎日です。
目次は次のとおり。
コロナジャーナル2020年9月 スティーブン・アルパート
「大事なものは何か」を意識しながら生きること 平岡惠美
コロナを経験して気づいた人間世界と希望と「ヒロシマ」を伝えていく使命 三宅由利子
タイの小さな村 パクトンチャイの10カ月 カンヤダ・プラテン
スティーブン・アルパート氏は、コネチカット州、ギルフォード町在住。居住地域によって大きな違いがあることを指摘。紙の在住地では、ほぼ、通常の暮らしができている。ただし、マスク着用、ソーシャルディスタンス(6フィート=1.82メートルは守られている。
氏は次のように書いている。
色々書いてきたが、つまりはこうだ。ニュースで読んだりテレビで見聞きすることが、自分の周りで現実に起きているところで暮らしている人はたくさんいる。しかし、ここは違って、私達は、ほぼ日常に近い「バブル」の中で暮らしている。5、6ヶ月前までは、アメリカでマスクを着けている人を見たことがなかった(ハロウィンを除いてだが)。今は、誰もが着けている。私は年寄りだから、時々あの青いサージカルマスクを着け忘れてお店に入ってしまい、店内の人達が、まるで切り裂きジャックでも入ってきたかのようにゾッとした顔を向けるので、私は急いでお店を出てマスクを取りに行ったりする。
まあ、あたりまえのことなのだが、アメリカにはマスクをしないトランプ主義者ばかりがいるわけではない。マスク着用が定着している町もあるのだ。
平岡恵美氏はフランス、マルセイユ在住。
フランス人のDNAには、よほど強力な批判精神が組み込まれているのか、自分の国の恵まれている部分を一切認めようとしないし、「ドイツはすごかった」とよその国を称賛してばかり。フランス政府のコロナ対策に批判や疑問はもちろんありますが、少なくとも経済面の、補償対応はすばらしかったと思います。ロックダウン中は給料の30%を補償されていましたし、私のようなフリーランス、個人事業主にも1ヵ月につき7~8万円が3回分出たんです。しかも申請した1週間後には入金されていましたから、笑っちゃうくらい早かった。
こうしたことは、報道されたり、ツイートでも伝わってきたが、実際体験した人の話はリアルに感じられる。平岡氏は、「国がコロナを利用して、社会運動をコントロールしようとしているのではないか。」と懐疑している人もいると書いている。
