昨日注文した古書が今日届いた。この古本屋さんはいつも早い。
生田誠編著『2005日本絵葉書カタログ』(2004年10月1日、里文出版)。
黒田久吉の『回顧八十年』という本が紹介されていて、絵葉書業界のことを印刷も含めて書いているようでおもしろそうだ。
金沢文圃閣の『絵葉書関係資料コレクション : 出版/流布/収集 第7巻』に入っているようだが高価で手が出ない。
とりあえず、解説巻の別冊1を購入することにする。こういう部数の少ない高価な資料的書物の参観が一番ハードルが高い。
『2005日本絵葉書カタログ』の「日本絵葉書の歴史と特徴」の「美術絵葉書の隆盛」で、「美術絵葉書」について次のように書かれている。
日本葉書会(博文館)、金港堂、春陽堂などの書店、東西の便利堂、芸艸堂などが競い合うように発行したのが、著名画家、新進画家を起用した美術絵葉書である。すみや書店、寸美会といったところもこれに加わった。橋本雅邦、富岡永洗、水野年方、梶田半古、鏑木清方、上村松園、榊原蕉園といった日本画家、浅井忠、岡田三郎助、中沢弘光、大下藤次郎、三宅克己といった洋画家などがその主なメンバーである。美術絵葉書の隆盛は、明治43(1910)年頃まで続き、後には竹下夢二、渡辺与平、杉浦非水、橋口五葉、山村耕花らも加わっている。木版、石版を使った豪華なものがつくられ、立派な箱入りやタトウ入りのものもある。西洋のアールヌーボーに影響を受けたものもあるが、日本伝統の琳派のデザイン、浮世絵の技術を生かした素晴らしい絵葉書は、海外にも輸出され、欧米のコレクターも魅了した。また、宮武外骨による滑稽新聞は、「絵葉書世界」という別冊をもって、コミカルでユニークな大量の絵葉書を世に問うた。こうした絵葉書をもってしても、現在、日本絵葉書に対する評価は、海外の方が高いのもうなづけるところだろう。
「美術絵葉書」という言葉は、絵葉書ブームの時に使われていた。その際は「著名画家、新進画家」の手になるものに限定されず、美麗で質の高いものを「美術絵葉書」と呼んでいるようでもある。
先日入手した『ハガキ新誌』創刊号(明治38年3月22日、便利堂)の広告(トリミングあり)を紹介しよう。
「美術的自筆絵葉書」ともある。
「青柳女史」は字は綺麗に書いてほしいと要望している。
広告にいう「交換」は送ってきたら返信するという方式だろうか。
