竹内オサム氏編集の『ビランジ」50号(2022年9月20日)が届く。
最終号である。
目次。
総目次、架蔵図書館一覧、竹内氏の主要業績一覧もついている。
特集の4本はいずれもおもしろかった。
徐園・許嵐清「中国におけるマンガ研究の歴史と現状」で、陳望道 編『小品文と漫画』(1935年、生活書店)という本が紹介されている。小品文と漫画(この場合は、近代日本のコマ絵的なものを指すと思われる)の関連について2編文章が収められている。わたしは、コマ絵と近代日本の小品文が連動していると考えていて文章も書いたことがあるので、気になる。訳されるといいのだが…。
竹内氏の「マンガ研究の萌芽ー自らの歩みを振り返るー」は、氏の回想でおもしろかった。
認知物語論が盛況であるが、竹内氏はたとえば、チモフェーエフ『文学理論』や西郷竹彦の文芸学に視点論についての言及があることを指摘している。新しい枠組も大事だが、過去の研究との継続を意識することもたいせつである。
文献解題の重要性も共感するところが多い。わたしがnoteで試みているのは、文献解題ならぬ画像解題であるが、そうした作業が、どなたかの発想の種子になればいい、という思いで続けている。
今後は、竹内氏自身の書いたものを中心に臨時号を適宜発行していくということである。
14号に「ふりかえるザネリ」というエッセイを寄稿した。この文章がきっかけになって、後に、「言葉が心に届くということ―『銀河鉄道の夜』を素材に」(『文学と心の森で』所収)という文章を書くことができた。
*『ビランジ』を読みたい方は、このページのメールアドレスから申し込める。
