古本日記 雑感

比較的気分よく、朝早く目が覚める。
ありがたいことである。
今日は5月1日、古本好きの方々はみやこメッセに向かうのだろう。

わたしが、古本市に出かけなくなったのは、疫禍がきっかけであったが、もともと人混みが苦手であることに加えて、職を離れてから経済的余裕がなくなったことが理由である。

未知の本との出会いは、得がたい啓示を与えてくれるのは重々承知だが、いまは古本欲を禁欲して、できることを進めたいという気持ちである。

『近代出版研究』第2号の「横山茂雄ロングインタビュー」を読んで、本を処分しないタイプの古本好きの人のたいへんさを理解した。
ふりかえれば、わたしは、中学生のときから集書をはじめているが、折々に本を整理している。
いまも、必要な古書を買うために、集めた本を古書の海に解き放っている。

印刷研究のためにどうしてもオリジナルを見たいと思っていた、ある新聞連載小説の切り抜きを入手した。
ちょうど大きめの段ボール箱2箱分の本を整理して得たお金をその購入にあてた。
その小説は新聞連載時の複刻が存在するが、オリジナルはやはりちがうのである。
挿絵の白抜きの効果など、オリジナルでは、鮮明に確認できる。
そのことは、オリジナルから作成した図版を使って、文章化したい。

わたしは書くことがそれほど好きではない。どちらかというと苦手である。
いつも、歯磨きのチューブに残った最後の中身を絞り出すような感じで文章を書いている。
歌うように踊るように文章を書きたいと思っているのだが……。

古本好きの人々によい収穫があるように念じながら、早起きでできた時間を注釈作業にあてることにしたい。





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