古本日記 久米正雄『破船』

ときどき、《日本の古本屋》で検索してみる本がいくつかある。

久米正雄の『破船』、漱石の娘との恋愛事件を書いたものでずっと読みたいと思っていた。

堂島にあったころの「本は人生のおやつです!!」で、傷み本の『破船』があって、買うかどうか悩んだがけっきょく買わなかった。別の版が入手できると思っていたからだ。

しかし、なかなか入手できない。

一昨日か検索すると、講談社の『現代長編小説全集 菊池寛・久米正雄』(1959年4月)がひっかかった。
この本に『破船』が収録されている。

本が届いてさて読もうかと頁を繰ると『風と月と』という作品も入っている。
タイトルから大衆小説かと思いきや、文科大学での師友との交友をえがいたもので、岡田耕三に木曜会を紹介してもらうところから、『新思潮』が漱石に褒められるまでを描いている。
タイトルは芥川が漱石に揮毫してもらった「風月相知」という書にちなんでいる。
まずこれから読むことにする。

IMG_2045のコピー.jpeg

【付記】

『風と月と』はたいへんおもしろい作品だった。
第4次『新思潮』の創刊時の様子が詳しく書かれている。

昭和22年の鎌倉文庫版は国会デジコレで読める。

なんと長編小説全集自体もデジコレで読める。

しかし、『魔の宴』にしろ『破船』にしろどうして文庫にならないのだろう。

この記事へのトラックバック