noteに記事《夢を描く:小杉未醒『夢遊記』の挿絵》を公開した。
川村伸秀氏の『詳伝小杉放菴 近代日本を生きた画家とその交流』(2025年8月、筑摩書房)を読んでいると、未醒名義で雑誌『新古文林』第3巻第3号(1907年3月)に掲載した『夢遊記』について「一種の幻想小説と呼んでも差し支えない」と高く評価しているのに気がついた。
それで、『夢遊記』が収められている『詩興画趣』を取り出して再読。
もう20年以上前から、『夢遊記』の《あさがほひめ》という絵を紹介したいと思っていて、ようやくきっかけがつかめて書くことができた。
わたしは、思いついてから、20年ぐらいたってからようやく文章化できたということがよくある。
もともとは「あれとこれ」シリーズのように、赤瀬川源平の『夢泥棒』と比較して書こうと思っていたが、こちらのジャンプ力が弱っているのでそれはあきらめた。
しかし、夢という非現実的な対象を描くという行為がいろんな問題をはらんでいることを再認識することができた。
川村氏の伝記によって小杉未醒が身近に感じられるようになったことも大きい。
未醒を『戦時画報』の特派員に推薦したのは小山正太郎であった。小山は戦争画が好きであったが、未醒は血が流れるような場面は避けたという。
『夢遊記』の《人の手》という挿絵でもそのことが確認できた。
ぜひご一読たまわりたい。
【付記】
2025/10/22 daily-sumusuさんがnoteに小杉未醒の『漫画と紀行』の紹介記事《あゝ独歩君は居なかつたのだつけと心で云ふ。》を書いているので、リンクしておく。
