『山へよする』研究の新稿は木版画《KAWAZIN》を取り上げるが、ようやく7000字に達した。
8000字程度で、まとめたいと思う。
川甚は江戸川縁にあった川魚料理店で、長い伝統を誇るが、2020年に閉店している。
夏目漱石の『彼岸過迄』の「須永の話」における、須永が敬太郎に出生の秘密について告白する場に川甚が選ばれている。
原稿の手入れは休止して、図版の作成にとりかかる。
やはり、9版に加えて、初版、4版が入手できたのは大きい。
長田幹雄の指摘では、木版を印刷する際に、女性(彦乃)の襟足にある黒子をノイズと認識して除去したため、初版では黒子がないという。
ただ、初版でも黒子がある場合もあり、長田は、まだ製本していないものがあって、その分は修正されたという。
架蔵する初版は、黒子ありのものだった。
それぞれの版を写真撮影し、拡大図版を作成して比較するといろいろ興味深いことが推測される。
