先週の土曜に、いつもの図書館に、羽仁もと子のことを調べにいったのだが、ある文献に島本の『花と松柏』に婦人之友社をめぐる人々のことが詳しく書かれているとあったので、さっそく日本の古本屋で申し込んだのが今日とどいた。
表紙画は竹久夢二。昭和51年7月、筑摩書房。
1970年代では、箱入り、布装というのは定番であった。
最近では、箱もなく布装でもない小説本が多く、時代が変わったことを実感する。
北沢楽天に河井醉茗が仕事を依頼しにいく最初と、羽仁家のあととり羽仁五郎が検挙され釈放される最後のところをちょっと読む。
文体は少し前の時代の日本語で、なぜかと考えると述語中心で、主格が明確に示されないからである。
若い世代には読みにくいだろう。
視点の移行を読みとらないといけないが、そこに言葉の背後を考える間が出来て余韻もあるのである。
書名には、散る「花」と、かわらぬ常緑樹を示す「松柏」の対比が示されている。
読み込んでいきたいが、きょうから『小品文学研究』の1号の準備にかかるので、少しおあずけである。
