漱石の三四郎日記

 文庫櫂さんで、山本春雄『漱石の三四郎日記』(大正9年7月、現代社)の箱付きが出ていてもう売れたようだ。 わたしはすでにFさんで購入していたが、奈良の柘榴ノ国でも見たことがある。けっこう売れたのだろうか。 その後の三四郎の一人称の日記体で、三四郎は就活に励んでいる。  おもしろいのは、『金色夜叉』を踏まえていることで、美禰子が、三四郎が不在の際にあやまりに来たり、夢に出たりする。 鴫沢宮が間貫…

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食堂車の歴史

 さて、先日、サンボーホールで購入した1928年の『改造』に、「精養軒和食堂車」のチラシがはさまっていて、その頃にもう食堂車が運用されていたか気になった。 元記事に「付記」をつけたが、改めて書いておく。 ググると、茂木信太郎・影山浜名「食堂車の歴史と展望」という論文(『ホスピタリティ・マネジメント』亜細亜大学、2013年)が見つかった。ここ。 食堂車の導入のはじめは、「食堂車が連結され運行が開始…

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古本日記 早すぎた、の巻

 今日は、ツイン21へ。10時開場と思っていたが、11時だった。 同じフロアの上島珈琲でモーニング。 時間があるので、ちょうど持っていた仕事の資料の仕込みをする。途中、腹痛になるもことなきをえた。仕込み終了。家では、なかなかこの集中力は発揮できないのだ。 バスケットをもってぼんやりしていると、もう資料を抱えたオタさんにあいさつされる。 あとで、古書からたちの様子を聞けばよかったと後悔。  この…

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古本日記 雑誌買いに徹するの巻

 30日はサンボーホールへ。おくれるかと思いきや、関西圏都市部の交通の便はよくて、ポートライナーの三宮駅の手前にある上島珈琲でモーニングサービスを食べる時間的余裕ができた。 ちょっと冷え込む。行列の後尾について入場。  しぜんと、やまだ書店の雑誌のところに引き寄せられて、『新小説』『新潮』『文章世界』をかかえこむ。高くて2500円、安いので1500円、ありがたい。恥ずかしながら、『新潮』をじっ…

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古本日記 これは明治の『FRONT』じゃないですか、の巻

 月が変わると、なかなかいけなくなるので、恵美須町の文庫櫂に。棚が特別仕様になっているということで気になっていたのだ。 ◇まずは、蔵出しの美本、『THE RUSSO-JAPANESE WAR FULLY ILLUSTRATED』(『露日戦争全画報』という感じか)。英語版である。見た瞬間、これは、太平洋戦争期に出された、プロパガンダで知られている『FRONT』の明治版だと思った。版元は金港堂。 …

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古本日記 あっ芥川掲載誌が、の巻

◇過日のことも含めてまとめて記す。 某日、立花駅から徒歩10分の彩華堂書店に。以前よりもまた本が増えている。堀田善衞『記念碑』、井伏鱒二『荻窪風土記』。地域誌の『南部再生』を無料でもらう。道を挟んで向かいの星乃珈琲で休憩。井伏の「小山清の孤独」を読むと、なぜ戦後彼が作品を書けなくなったのか、という問いかけがある。その不幸な晩年については知っていたが、井伏の筆でそれが語られると、またせまるものがあ…

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古本日記 コロタイプの見本見つけ偶然日記に至るの巻

◇前夜、報告のための文字資料を作りはじめたので、疲れが残っているが、2日目の兵庫古書倶楽部へ。元町から、花隈へはけっこう距離があるのだった。阪急とJR、どっちが北だっけと思いつつ歩くと到着。 女学校の教科書迷うがかわず。手彩色の絵はがき一点。博文館の『日露戦争写真画報』の明治37年と38年のものを3冊。石版と、コロタイプと写真網目版の見本として。いろんな画家が口絵の戦争画を描いているのだった。 …

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古本日記 鶴舞に古本が舞うの巻

 24日は、朝早く起きて、名古屋に向かう。もちろん、鶴舞の名古屋古書会館である。 東京よりはずっと楽である。交通費が半額ならいうことないのだが。新幹線通路側の席で居眠りしているうちに、到着。JR鶴舞から徒歩で古書会館へ。 少しばかり見ているうちにからぶりかな、という気分になったが、あじさいさんのところで、いいものが見つかった。 小宮豊隆『黄金蟲』(小山書店、昭和8年)。装幀が木下杢太郎。木版がう…

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古本日記 水都でずばり団扇女子の巻

 定時退勤、淀屋橋中央公会堂の水の都の古本展にむかう。この古書市は好きである。場所になじみがあるし、建物がいい。80年代から90年代初頭は、中央図書館に通ったものだ。桜橋の方へ歩いて行くのも好きだ。 さて、通勤帰りの人で混んでいるかと思いきや、さにあらず、人は少なくゆっくり見ることができた。モズブックスの絵はがきと明治雑誌をじっくり見る。絵はがきを「シャカシャカ」していると車酔いと同じような状態…

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切り抜き帖を買う(つづき)

 右の風景。写真ではわからない感じはでている。サイン(「4」か「千」か)わからず。 左は夢二。犬はうまくない。明治41年というと、『春の巻』以前で、タッチが安定していない。 右の「ミドリ」は、略筆風だがだれかわからず。 上、作者分からず。 下、「ミドリ」、わからず。

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