へたうま?

 『ホトトギス』明治45年2月の裏絵。渡辺与平の筆である。  いいですねえ、このだいたんな省筆かげんが。女の髪形も電灯もいい。女の肩の線や手の表情は、しっかりした表現力を感じさせる。目次の題は、《白》である。              油井一人編『20世紀物故日本画家事典』(1998年9月、美術年鑑社)によれば、渡辺與平[わたなべ・よへい]一八八八-一九一二 明…

続きを読む

『ホトトギス』の裏絵

 森鷗外が、『めさまし草』について、長原孝太郎に、裏表紙を白いままにしておくのは変だから何か描くとよいだろう、といったというが、そうした埋め草的発想が裏絵のはじまりなのだろうか。このあたりは、もっと調べてみないと確かなことは言えない。  ただ、裏表紙を広告で埋めて、刊行費の足しにしようという発想はなかったことがわかる。明治期には、商業主義とはべつのところで、多くの雑誌が発行されて、それが文…

続きを読む

裏絵について

 表紙が雑誌の顔だとすれば、裏表紙は何と言えばよいだろう。後ろ姿か。  雑誌の裏表紙に、絵が描かれることがあって、裏絵とよばれている。  雑誌『明星』明治41年1月の申歳1号の裏絵である。              描いたのは、長原孝太郎(止水)。目次では、「夢」という題である。ポンチ絵風の達者な筆である。第一次『明星』や、『ホトトギス』、『スバル』など…

続きを読む