新潮文庫編集部にお願い

 赤瀬川原平『櫻画報大全』(昭和60年10月、新潮文庫)。 さて、文庫版の初版であるが、お願いというのは、綴じるための糊の変色についてである。 1995年から、約22年経過で、背が変色している。 もっと、黒くなっているものもある。 少し、見えにくいかも知れないが、斑点が入って変色が始まっている。 お願いというのは、長年月を経ても、変色しない糊にしてほしいなあ、ということである。 文庫本は消耗品で…

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岡本偉業館と山村誠一郎

 岡本偉業館という大阪の出版社については、《関西の出版社》に記事があった。 ただ、山村誠一郎の本は、『子等のさざめき』だけで、『画と画と画』(大正5年)も『見るにも習ふにもよい画集』(大正9年)も記載されていない。 『画と画と画』の「はしがき」に8月の休暇30日の仕事とあるので、山村は学校の美術の教員であったのかもしれないと思う。

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あれとこれ 睫毛(まつげ)の東西

 昨日、江坂天牛書店で買い求めた絵葉書は、雑誌『ガゼット・デュ・ボントン』(1914年)にジョルジュ・バルビエが描いたものである。 気になったのは、睫毛の表現である。1914年にはつけまつげがあったのかなかったのか。 伏せ眼になると、女性の睫毛が目立つという描写は、西洋小説に多かったと思う。 まさに、伏目がちで目立つ睫毛である。 歌麿の浮世絵には、睫毛の表現はない。いつごろから出てくるのか。夢二…

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日本葉書会絵葉書一覧

 さてこれは何でしょう。 日本葉書会のマークです。 この本の表紙は次のようなものです。 サインから、太田三郎の装幀であることが分かります。木暮理太郎『泰西名画鑑』(明治41年3月、日本葉書会発行、博文館発売)という本です。西洋美術の紹介書で、中身も面白いのですが、末尾の広告が興味深いです。 「日本葉書会発行各種絵葉書一覧」とあります。 北沢楽天と上村松園が並んでいます。また、「水彩」「ペン画」「…

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本本日記 帯に負けるの巻

 なぜ「本本」かというと、古本と新刊の両方について書くからである。 〇近くのBOで、2011年の『新漢語林』を600円で。スリップ入りで使用感がない。漢和辞典というのは、時々眺めてみるものだと思う。引例の漢文の口語訳がついているのだ。〇大塚英志の『まんがでわかるまんがの歴史』という本を近くのJ堂に買いに出かけたが、なかった。事前に検索して、店頭在庫ありとなっていたのだが。 仕方ないので、大塚英…

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あれとこれ ベンチの男の巻

 久しぶりに「あれとこれ」シリーズ。 下はアンリ・リヴィエールの『エッフェル塔36景』の複刻版から、《トロカデロ庭園から、秋》。 上は、山村誠一郎『見るにも習ふにもよい画集』(大正9年4月、岡本偉業館)。今日文庫櫂さんで教えてもらい購入したもの。大阪の出版社である。なかなか味のあるコマ絵である。 もうひとつおまけ。『夢二画集』(大正13年2月、若月書店)より。 ベンチと街灯と男という3要素。 …

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古本日記 墓参から歳末古書ノ市

 南天の実が鉄条網をこえてのびている。 昨日は墓参。ゆかりの者の顔も見て、帰途、通過点の梅田で阪神歳末古書ノ市をのぞく。 1000円以内と決めていたのだが、買うものもなく、ようやく最後にオヨヨ書林のところでビゴーの図録をみつける。800円。そうそう退散。

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新刊日記および古本日記 伊丹十三の新刊と『続写生文』

〇伊丹十三の単行本未収録エッセイ集『ぼくの伯父さん』がでるらしい。近くのJ堂の在庫確認するとあるようだ。散歩ついでに後で買いに行こう。 あれは何年だったか、ターミナル駅に雑誌『モノンクル』の大きい広告が出ていて、当時、働き始めていたわたしは、自分にはもう関係ないのだ、と急ぎ足で通り過ぎたことを思い出す。 大学教育の垢がついていない文章は、この人と中山千夏。その垢を落とせないわたしには、2人の文章…

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気になるツイート 回覧雑誌『密室』の欠号発見か!?

 きのう、ぬりえ屋さんのツイートが「「月映」の前身「密室」の1冊が出てきたという話。幾らするのだろう?」となっていておどろく。ここ。オタさんもリツイートしている。  回覧雑誌『密室』は、田中恭吉、藤森静雄等が発行した回覧雑誌。恩地孝四郎は6号から参加。回覧雑誌は原稿をまとめて仲間内で回覧するものなので、原則一冊のみ。 ただ、第4号は見つかっていない。 ぬりえ屋さんがいうのは、この第4号のことか…

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近代書誌学のほうへ

 FF外からですが、《書物蔵》さんのところのリツイートを見て注文しました。 本のことをまったくわかっていない、ということがよくわかりました。 若干遅すぎるとも思いますが、勉強します。 ちょっと、ほぼ日文体をまねしてみました。  近代書誌学が足りない、と思っていました。
 本棚や、教室や、書店の隙間に、
あるいは、古本屋や、地球ぜんたいに。
 すいたおなかを満たすように、
近代書誌学というスープ…

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