『メアリと魔女の花』

 うといので知らなかったが、米林宏昌監督がスタジオポノック制作で新作長編アニメ『メアリと魔女の花』を公開するようだ。 米林の名前が前面に出るのはうれしい。わたしがいちばん好きなジブリアニメは『思い出のマーニー』である。 監督のメッセージを読んだが、期待できそうだ。

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帰る場所

近藤ようこの作品集『帰る場所』(2017年2月、KADOKAWA)。新潮社版の『極楽ミシン』を編みなおしたもの。 新収録の「豆腐」「帰る場所」から読む。「豆腐」は、老母のトラウマをあつかうが、とげとげしさはない。「帰る場所」は、少年時に一時過ごした街をたまたま再訪する。自分は忘れられているが、家族に電話する。彼にも帰る場所ができているのだ。この作を読んで、この帰る場所そのものが、つまり曲折はあ…

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大島弓子『キャットニップ』第2巻

出先のひろびろタリーズで、やっと買った『キャットニップ』(2017年2月、小学館)を広げる。表紙の、目つきの悪いネコがビー。2017年4月で20歳になるという。あとがきマンガによると、7匹にノラ猫2匹が加わり、今は9匹だとか。「共倒れの危機」は何度かあったが、「ビーもタマも年齢にしては元気」ということでなにより。ネコのマンガだが、老いの坂にさしかかる身にとっては、なんか切実なのである。奥付に編集…

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キャットニップ第2巻

大島弓子『キャットニップ』第2巻が20日発売予定。ときどき『きらら』で読むが、だんだんたいへんになっていく。それでも引き込まれる。

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スワン家を通り過ぎて

 最近のイメージ関連本。    マルセル・プルースト作、ステファヌ・ウエ画、中条省平訳『失われた時を求めて スワン家のほうへ』(平成28年10月、祥伝社)。  オールカラーのバンドデシネ。  マドレーヌはシェルの形だ。  「スワン家」で挫折する人が多いそうだ。  家具とか背景は、本場なので映画の感じ。  スワンの嫉妬がタコの足みたいに伸びるというところの表現は、鉄柵の曲線…

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自宅で本を発掘

 岡田三郎助の本を探して約1時間。出てきません。  代わりに、と言ってはなんですが、近藤ようこが3冊発掘されました。    このエッセイ集『後には脱兎の如し』(2004年、晶文社)は、どこに行ったか探していたのです。  これは面白かったことを思い出しました。あとがきによると、近藤先生は、本業が不振で背に腹はかえられずということで、出版に踏み切ったそうな。  マンガも少し入っていま…

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『逢沢りく』下巻

◇車中で、ほしよりこ『逢沢りく』下巻、読了。涙は出んかったけど、カタルシスはあった。病気の子供と心の固い少女の取り合わせなんか、『秘密の花園』の黄金パターンや。まあ、筋は予測できるんやけど、細部の工夫があるところがええ。全力疾走の女=かぐや姫とか、マーニーとかいろいろ入っているんやけど、母親が娘の制服着るとこなんかようできてる。  ちょっと文句も言うとくと、男たちのキャラがみんな濁りが無いんや…

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日記

◇岩波の漱石没後100年企画で、近藤ようこの『夢十夜』が連載されている。ここ。  今なら第3夜が読める。紙媒体と違って、ウェブで読むと、いっそうコマ運びの特徴と流露感がはっきりわかる。  近藤ようこを読んだことがない人は、ちくま文庫版『水鏡綺譚』をすすめたい。これが気に入れば、何を読んでも大丈夫。アックスのインタビューでは、いつもちょっとだけ世の中より早いと発言されていたが、社会性があって、…

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上野顕太郎を思い出す

 『アックス』90号(2012年、青林工藝舎)の近藤ようこ特集の単行本リストを眺めていると、4冊目にあたる1985年刊の『夕顔』(日本文芸社)を所持しているので、それから、だいたいずっと2009年の『花散る里』まで、近藤ようこを追いかけている。安吾の原作ものからちょっと遠ざかったのだが、これも読んでみようという気になった。  この人の作品が、なぜ、私の頭によいかというと、文字を気にとめなくとも…

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コミック・コーナー

 午後7時過ぎというのに、いちばん近い比較的大きな書店のコミック・コーナーは、わたし一人しかいないのであった。  かつて、メジャーではないマンガ、コミックをたくさん購入し、たくさん読んだ。1980年代から90年代にかけてである。わんだーらんどという店が贔屓で、よく出かけたものだ。今は、なんばの店だけになった。客で賑わっていて、生き字引のような店長がいて、メジャー作品もマイナー作品もよく売れてい…

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