P・K・ディックを追い越して

偶然、スタジオカラーの《日本アニメ(ーター)見本市》というサイトを見つけて、短編アニメが期間限定で多数公開されているのを知った。 仕事が終わってから、10本ほど続けて見たが堪能した。 好みは『カセットガール』や『PP33』にあり、アニメならではの戦闘シーンがたのしめた。3Dのエヴァンゲリオン、アナザーインパクトは3回も見てしまった。 ただ、映像の中の感情には立ち止まらせるものがあった。 …

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第4巻の仕掛けは

清家雪子『月に吠えらんねえ④』の仕掛けは,『みだれ髪』でした。  カバー・本文デザインは芥陽子。

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菜穂子再読

創元社版で堀辰雄『菜穂子』を再読。 菜穂子と夫の黒川圭介と、都築明がすれ違う冒頭の場面はよくできている。 本心からの愛ではなく、逃避的な気持から黒川と結婚した菜穂子の心の揺れと、二人の男の心理がほぼ等分に描きこまれている。 再読したのは、宮崎駿のアニメーションフィルム『風立ちぬ』のヒロインが、節子ではなく、菜穂子であり、何か小説とかかわりがあるのか確かめてみたいと思ったからである。 ロマ…

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月に吠えらんねえ③

清家雪子『月に吠えらんねえ③』(講談社、2015年4月)とどく。 さっそく、カバーをはがしてみる。 今回のモデルは……、室生犀星『抒情小曲集』(大正7年、感情詩社)だ。「カバー・本文デザイン」は芥洋子。オリジナル『抒情小曲集』の装丁は廣川松五郎。 復刻版(『名著復刻全集 近代文学館』)を比較すると。 廣川松五郎の装丁は、わかりやすそうだが、裏表…

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TSUKIHOE

きょうは、TSUKUHAÈ《月映》ではなく、TSUKIHOE(『月に吠える』)のこと。 清家雪子の『月に吠えらんねえ 二』は、昨秋の発売だが、カバーを取ってみるのを忘れていた。 そこでとってみると、なんと、北原白秋自装の『思ひ出』の本歌取り。 本をしまおうとして、裏を見てみると。 芸が細かいねえ。芥陽子のデザイン。 言うまで…

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疲れている時にこそ

京都の2つの展覧会を駆け足で見る。 図録の表紙にはどちらも、うちわがある。 ホイスラーの《白のシンフォニー》の団扇の柄は何か。解説にも何もないが、河口か海の風景のように見える。 今日は、Y書店が開いていたので、靴を脱いで入店。普通の家の一階が古本店になっている。 『版画礼讚』(大正14年3月、稀書複製会編)を購入。「例言」に、「本書の題名を『木版印刷の絵画及び書籍の礼讚…

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尾を引くマーニー

さてさて、『思い出のマーニー』は、尾を引くアニメだ。 ふと思い出してしまう。学習机の上の本のならび、そして、マンションのドアの前のたたずまいと声の響き方。ディテールがていねいに作ってあるというだけではない、再現=表現であろうとする強い意志。感情のふるえを生み出すためには、こうした細部の積み重ねが必要だという確信。 伏線がはってある。神社の祭り、そのあとで杏奈に思わず悪罵をなげつけられこと…

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とても品がいい

『思い出のマーニー』のポストカードブック。 さて、とても品が良いアニメだった。 一番、パセティックで感情が高まる場面が、謎解きの前に置かれているのがいい。 とても感情を揺さぶられたが、それはストーリーとは別のところから来ているとも思えて、そこがとてもいいと思う。 脇キャラさやかのメガネは、巨匠を想起させる。さやかは理知的で、巨匠もそうあってほしい、という米林さん…

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あれとこれ 星姫とかぐや姫

    「明星」1904(明治37)年1月号。表紙は藤島武二である。  目次によると、《星姫》という題である。女性的優美さよりも、意志的な強さが目立っている。  日露戦争という世相の影響があるのだろうか。  この絵を思い出したのは、同じく星の姫である高畑勲の「かぐや姫の物語」の予告編をみたからである。    『熱風』12月号、扉。これも意志があふれた表情だ・。

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マンガが

噂を聞きつけて、『月刊アフタヌーン』11月号。新連載、清家雪子『月に吠えらんねえ』。 マンガは久しぶりなので、すらすら読めない。 ◻️(詩歌句)街に、近代詩人たちがたくさん住んでいる。ワンスアポンアタイムみたいな設定。 全集からこぼれ出た朔(朔太郎)の幻想世界での物語。 伏線はけっこう張ってある。 犀(犀星)の顔が思い出せないこと。 朔だけ…

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