田中恭吉日記を読み始める

◇田中恭吉日記の1910年の分を読み始める。  ファイル3冊に分ける。 薄い字のところは、モバイルの画面で確認しながら、読まないといけないかも。 少しずつの積み重ねである。 今回は、オムニアウトライナーを使ってみることにする。 ◇文庫櫂さんのツイートで、旅立っていった(売れていった)本が出ているが、すごい内容だ  『細雪』私家版は、いくらだったのかなあ。谷崎本全部集めたら、『谷崎潤一郎の本と美…

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『産業と美術のあいだで 印刷術が拓いた楽園』展

 和歌山県立近代美術館で。 『産業と美術のあいだで 印刷術が拓いた楽園』展。2018年4月14日〜6月24日。チラシより。「ひとりひとりの生活のなかにもたらされた印刷物は、新鮮な視覚体験をもたらし、また産業としての印刷の担い手たちのなかにも、実用的な需要に応えるあいだに、印刷技術のなかにある版の創造的な側面に着目する人が現れました。」

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『中澤弘光明治末〜大正〈出版の美術〉とスケッチ』展図録

 先頃まで、武蔵野市立吉祥寺美術館で開催されていた『中澤弘光明治末〜大正〈出版の美術〉とスケッチ』展図録を取り寄せてみた。◇与謝野晶子『みだれ髪』の歌を使った歌かるたが21枚掲載されている。これだけ、集まったのはめずらしいのではないか。 おもしろいことに、『明星』37年1月に掲載された2葉は載っていない。 全部が絵解きできるかやってみたいが、もう少し図が大きければよかったのに、と思う。 ◇《京…

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古本日記 これは明治の『FRONT』じゃないですか、の巻

 月が変わると、なかなかいけなくなるので、恵美須町の文庫櫂に。棚が特別仕様になっているということで気になっていたのだ。 ◇まずは、蔵出しの美本、『THE RUSSO-JAPANESE WAR FULLY ILLUSTRATED』(『露日戦争全画報』という感じか)。英語版である。見た瞬間、これは、太平洋戦争期に出された、プロパガンダで知られている『FRONT』の明治版だと思った。版元は金港堂。 …

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日々存々

 タイトルは「ひびぞんぞん」。何か特別のことはなくとも、日々、ありつづけているということ。 ◇業務文書完了。だいぶ手間取ってしまった。 ◇研究ノート3つ、予定しているのだが、元気がなくなって、アップすることができない。書いたものの出来がよくないというか、自分の限界を示されたようで意気が上がらないのと、疲れがたまっていることもあるだろう。 予定稿のタイトルだけでも書いておこうか。《萩越しの月》…

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日々風々

 タイトルは「ひびふうふう」。意味はなく、数日、風が強かったからである。 ◇ジブリの『熱風』の表紙に目が吸いよせられたので、確かめると、潮田登久子という本を撮っている写真家だった。 ◇紀要できてくるも、最後のところで悪文になっていてショックを受ける。人に見てもらったほうがいいかもしれない。しっかり見たつもりなのに、と思う。 図版を借りたところに送付準備をする。 ◇pugyurataさんが野…

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一條成美が描く少女について

 一條成美について再考するために、雑誌『新声』を少し買い集めてみた。『新声』と『明星』については、拙著『画文共鳴 『みだれ髪』から『月に吠える』へ』(2008年、岩波書店)で、新派和歌の主導権をめぐる覇権争いが背景にあることを指摘した。 一條の『明星』離脱は、裸体画の発売禁止や、『文壇照魔鏡』による鉄幹攻撃などがからんでいることも知られている。 一條の描いた『新声』の表紙は、清新である。 『明星…

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古本日記 あっ芥川掲載誌が、の巻

◇過日のことも含めてまとめて記す。 某日、立花駅から徒歩10分の彩華堂書店に。以前よりもまた本が増えている。堀田善衞『記念碑』、井伏鱒二『荻窪風土記』。地域誌の『南部再生』を無料でもらう。道を挟んで向かいの星乃珈琲で休憩。井伏の「小山清の孤独」を読むと、なぜ戦後彼が作品を書けなくなったのか、という問いかけがある。その不幸な晩年については知っていたが、井伏の筆でそれが語られると、またせまるものがあ…

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古本日記 長田幹彦デーの巻

 嵐なるも、たにまち月いち古書即売会に。定刻に到着したが、さすが悪天候ゆえか,人は少ない。古本キングさんに声をかけられる。オタさんにあいさつ。 現代詩関係の本が多い。 何度か回って、新潮社、大正5年初版、6年6版の『幹彦文粹 孔雀草』。これは、作者が自分の小説から、四季に分類して名場面を抜粋したもの。自作名文選という趣向。こうしたものも需要があったのか。 もう1冊、これは少し値がはるが,長田幹彦…

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文豪写真 独歩を中心に

 『文章倶楽部』(大正6年8月、2巻8号、新潮社)。「記念すべき文士の会合(明治三十六年花袋氏宅にて撮影)」。 「向つて右より蒲原有明、小栗風葉(其背後)川上眉山(其左)国木田独歩、田山花袋、長谷川天溪」 目次には「口絵—記念す可き文士の会合」とある。 靴をはいているのは独歩だけ。天溪は洋服に下駄である。 風貌から、長身と思っていた独歩は小柄である。眉山は長身。 花袋の手は大きく、いかにも精力的…

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トーストの上にバニラアイスが

◇珈琲の味がいまいちで遠ざかっていたパン屋でモーニング。なんと,トーストの上にバニラアイスがのっていた。はじめてである。珈琲は抽出機械を導入したのか味がよくなっていた。 ◇昨日は、申告に出かけてそれで力尽きた。 ◇今日は、業務文書作り。 ◇10日も古本屋に行っていない。 ◇「金曜日にそわそわするんですが」「ああ、それは古本病が進んだんです」 ◇帰ったら,机上の本を入れ替えて、書き下ろし…

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一條成美についての報告終わる

 いちおう、11日、京都国際マンガミュージアムで開催された「まんがの色彩学」2日目の報告「明治期、版の表現の諸相 一條成美からはじめて」をなんとかおえることができた。例年この時期は体調が悪くなり、昨日もベストとは言いがたい状況だったが、ほっとした。帰途、ゆかりの者から書類を受け取って、家で仕上げをするつもりが、寝てしまった。 私が得るものは多かったが、私の報告は役に立ったかなあ。オタさんが聞きに…

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超絶的写真網版

 文庫櫂さんで見つけた『白馬会紀年画集』(明治38年10月、白馬会)。最初コロタイプかな、と思ったが、ナノキャプチャで拡大すると、ドットが見えるではないか。とても網版とは思えない仕上がりである。 白馬会の展覧会の図録として用いられたもの。10回大会の記念として発行された。 久米桂一郎の「紀年画集はしがき」はつぎのように記している。油画を写真に取ることは非常な困難で、是まで一度として満足にいつた例…

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牛乳乙女

11日報告の文字資料できる。 最近は横書き。番号方式。文字資料と画像資料は分けている。 ATOKをかましたWordで、タテ2段組を開発して、画像も読み込んで、資料作成していたが、苦労の割に汎用性がないので、横書き、文字・画像分別方式にいきついた。 これが、一條成美の、『新声』デビュー作、《牛乳乙女》。佐藤義亮によれば、部数がふえたという。 背後の枠は、『若菜集』挿絵でさまざまに試みられている。こ…

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