あれとこれ 睫毛(まつげ)の東西

2018/01/28 20:13
 昨日、江坂天牛書店で買い求めた絵葉書は、雑誌『ガゼット・デュ・ボントン』(1914年)にジョルジュ・バルビエが描いたものである。 気になったのは、睫毛の表現である。1914年にはつけまつげがあったのかなかったのか。 伏せ眼になると、女性の睫毛が目立つという描写は、西洋小説に多かったと思う。 まさに、伏目がちで目立つ睫毛である。 歌麿の浮世絵には、睫毛の表現はない。いつごろから出てくるのか。夢二は睫毛を描いている。 漱石の『それから』のヒロイン三千代には、睫毛の描写がある。漱..

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日本葉書会絵葉書一覧

2018/01/21 12:54
 さてこれは何でしょう。 日本葉書会のマークです。 この本の表紙は次のようなものです。 サインから、太田三郎の装幀であることが分かります。木暮理太郎『泰西名画鑑』(明治41年3月、日本葉書会発行、博文館発売)という本です。西洋美術の紹介書で、中身も面白いのですが、末尾の広告が興味深いです。 「日本葉書会発行各種絵葉書一覧」とあります。 北沢楽天と上村松園が並んでいます。また、「水彩」「ペン画」「漫画」「鉛筆スケツチ」という分類がなされていることが分かります。描かれた内容による..

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日露戦争絵はがき

2017/11/05 10:53
 「砲兵進軍」。 文面終わりのほうに、この書面は小生が絶筆と思召し下されたく候と書かれている。

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壁に肖像を掲げる

2017/09/17 17:18
 前にちょっと書いたけれど、壁に肖像画や写真を掲げる様子が描かれている荒畑寒村の小説がわかった。『逃避者』である。引用は、伏字だらけの『光を掲ぐる者』(大正12年4月、東雲堂書店)による。20数名の同志が集まって、大逆事件後の冬の時代の中で、どのように運動をすすめるかについて議論をする小説である。 次のように、部屋の様子が描写されている。 卓の上には何の装飾も無く、背後の床の間にはKーーが獄中絶吟の一軸がかゝつて、洋書のギツシリ詰つてゐる本箱が幾つか並び、壁の上にかけ並べた▢..

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ピンのあと

2017/09/06 00:44
 満谷国四郎《二階》。「文部省第四回美術展覧会出品」とある。 1910年の文展の出品作である。 団扇をもった女性像は見るたびに集めているが、今回は穴のあとが気になった。 いたずらであけられたのか、あるいは、どこかに貼られていたのか。 押しピンの発明はいつ頃なのだろう。  記憶が曖昧だが、荒畑寒村の小説に、壁に革命家の写真を貼っているという場面があったように思う。

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戦争と美人絵はがき(その2)

2017/06/30 12:11
 じつは、美人絵はがきは戦争と深い関わりがあり、兵士慰問のために使われたということは、過去記事《戦争と美人絵はがき》で書いた。 先日、入手した宮武外骨の雑誌『スコブル』大正7年6月号を見ていると、「松の里人」名義で「美人絵葉書で敵軍を全滅す」という記事が出ている。 第一次世界大戦での出来事と思われるが、英国、ドイツの兵士とも、美人絵はがきを塹壕生活の慰安としていた。塹壕を占領するとその壁に飾られていた絵はがきの争奪が始まる。ここに目をつけたドイツ参謀部は、絵はがきに触れると爆..

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